質問:コマツは多様性、柔軟性、ハングリー精神をグローバル経営にどのように工夫して植えつけたか?
前文回答3に続きます。
この90年代委員会は、21世紀に定年を迎える幹部社員には参加を遠慮してもらい若手社員中心の議論とした。女性の活用、育児休暇のあり方、本音の社会貢献のあり方、不正行為防止の覚悟、悪い情報のトップへの伝達、トップを裸の王様にしない工夫、海外で活躍するノンジャパニーズ社員の処遇、また彼らとのコミュニケーション、数々の議論を経て社員の行動基準としてまとまった。日本語、英語で小冊子を作り国内外で社員に語りかけた。これは後にコマツウェイとなっていく。毎年改訂版を出し、中国語、ロシア語版もできた。
当時の若手社員は21世紀に幹部社員となり活躍している。本音の議論を戦わせたことが、彼らの血や肉となっている事を実感した。ところが時間がたつと新しい社員がふえ、会社の成長と共に大企業病が流行しヒラメ社員が増えてくる。客先や市場の実態から目をそむけて平然とするようになってくるのは世の定め。経営のハードに比べてソフトの実力の進歩は容易ではない。トップ層の格別の関心が必要なゆえんだ。
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また、産業と金融の関係について少し前のブログにも東さんとWangさんからコメントが寄せられた。
この話題についても少し触れましょう。
産業と金融の関係がかつてのように補完関係を維持できなくなり金儲け万能の利益第一主義、効率第一主義が蔓延してエンロン事件、リーマンショックをもたらした。Wangさんの言われるごとく金融の実態は産業と無関係に発展していく、しょうがないとの見方もあるが、先ず第一にコーポレートガバナンスの確立、第二に政府機関による無秩序な金融の規制、私は金融の暴走を防ぐ手段はあり得るとの見解だ。この辺は将来の交流会の重要なテーマとなるでしょう。
今日の脱線談はこの辺でおしまいにしましょう。最後までお読みありがとう。
-----以下中文阅读-----
谢谢各位对我博文的关注和声援。前文跑题回应读者提问尚未结束,因此今天继续跑题谈。
提问:小松是怎样成功地把多样性,柔软性,不懈追求精神根植于全球化经营里的?
以下继续前文的回答之3。
90年代委员会避免让21世纪就到退休年龄的干部员工参加,主要让一些年轻员工加入并展开讨论。女性员工的起用,育儿休假以及真正的社会贡献的理想状态,防止不正行为的决心,如何让坏消息直通高层而不诞生穿新衣的皇帝,活跃在海外的非日本籍员工的待遇,和他们的沟通问题,委员会通过对各种问题的讨论,将结论归结为员工行动基准并制成日语,英语小册子,向国内外员工宣讲。其后这便发展为小松模式,每年制作改定版,后来中文版和俄语版也发行了。
到了21世纪,那时的年轻员工已经成为活跃的干部员工。我深感让他们投身于真心论战的做法大获成功,因为犹如战士在战火中增强血肉之躯那样,他们也从论战锤炼中胜出了。然而,新的员工其后也在增加,随着公司的成长大企业病也蔓延起来,那种只看上司脸色,只与上司亦步亦趋的员工也增加了。对客户以及市场的实态熟视无睹,这也是世之常态,所以比起经营硬件,增强经营软件也并非易事,高层在此方面的格外关注尤其不可或缺。
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另外,前些日子针对我有关产业和金融关系的博文,东桑和Wang桑也曾经留言。
今天就此话题也略述一下我的见解。
产业和金融已不如从前那样能维持互补关系,金钱万能的利益主意,效率第一主意蔓延,引发了安然事件,雷曼事件。Wang桑所说的金融易与产业脱钩发展,似乎无法控制,这种看法确实存在。但是我认为这个问题还是应该有办法解决的,第一是确立企业控管体制,第二是政府机关强化控制金融市场无序发展的有关规章制度。总之,控制金融市场失衡发展的手段是有的,这是我的见解。我想这是我们将来交流会上重点议论的题目。
今天的跑题之谈就到此为止。谢谢阅读。
90年代委員会 を通して社内で議論を巻き起こして会社の将来像を思い描きながら、適切な行動基準を作るまでの過程が非常に有意義だと思います。しかし、会社の発展につれ、管理と監督が必要になり、細かい制度や規約を作らなければなりません。そして、制約が多くなれば多いほど、成長中に培った活性力が失速し、大企業病になってしまう恐れがあります。大企業の中でいかにチームの迅速性と果敢性を保つのかが大きな課題です。これは 先進国が旺盛な活力を保ちながら、さらに成長しようとするのと同じではないでしょうか。
返信削除また産業と金融の関係についての話に戻ります。実は60-90年代の日本企業と金融機関の補完関係が成立したのを振り返ると、株式持ち合いで安定した金融基盤のおかけではないでしょうか。金融を開放してから資本主義になると、産業は金融に引きずられてしまいます。先生がおしゃった通り、金融の暴走を防ぐために、政府の規制が必要です。それ以外に、先生が会社側のコーポレートガバナンスの確立を重要視なさっています。交流会でぜひ紹介していただきたいと思います。