前文の続きになりますが、「総論賛成、各論反対の利害が絡むことの改革には一刀両断の叡智がいる。」について経営よりもう少し大きいスケールで述べたい。
4月後半のオバマ大統領のアジア歴訪、訪日の主要テーマは、地域の安全保障のほかは、TPPの交渉促進にあっただろう。その意味でTPPについて、今回どんな交渉結末となるか注目していた国民が多かったと思う。私もその一人であった。両首脳は今回決断を先送りした。いろんな事情があったにせよ、大筋合意に至らなかったことを残念に思う。アメリカ大統領の国賓訪日はそう度々あることではない。
日米のTPP交渉に対する立場には開始・参加時期、個別分野での国内圧力など若干の違いがある。アメリカには、11月選挙の日程、議会が大統領にTPA(貿易促進権限)--事実上の一任権限ーーを与えていないという事情がある。特定業界の圧力もある。日本も族議員主導の国会決議に表面的には縛られている。国益擁護というよりは既得権益保護に近い。選挙を意識した各論主張が突出している。消費者、一般国民への配慮、総論尊重は票になりにくいという事情もある。日本の農業はむやみやたらの保護・既得権擁護から、農業成長のための改革・改革者支援への方向へと転機を迎えている。
両国議会での批准はいずれにせよ必要なので、両首脳間での今回の大筋合意という決断の大障害ではない。日本では安全保障だけを見て、日本の外交的勝利という見方も出ているが俗論に過ぎるだろう。交渉は双方満足でない位がちょうど良い。アメリカの立場で見れば日本がTPP大筋合意にむけての決断力不足で残念だったともいえよう。オバマ大統領の旅は訪日だけでなくマレーシアなどへの歴訪も続くので、TPP日米大筋合意という結果が得られなかったのは彼にとって気の毒だ。彼の任期はまだ続くので訪日のお土産がうまいお寿司のほかには少なかったかもしれないという懸念がある。結果の予測はできないが、いずれ合意するなら今回の時期をとらえてTPP大筋合意という一刀両断の叡智を示しても良かったのではないかとの感想である。ビジネス交渉とは違うだろうが、外交にも国益一辺倒でない忘己利他の精神があっても良い。(続き)
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国家之间的外交虽说不同于商业交涉,但我认为也该权衡利弊,具备一些暂抛一味考虑国家利益的忘己利他之精神。
今天想稍许超出经营的范畴,接着前文继续 「在针对总体上赞同,具体问题上却反对等等利害相关问题的改革方面,当机立断式的果敢睿智不可或缺。」这个话题。
4月后期,奥巴马大总统历访了日本等亚洲各国,其主要课题除了针对地域的安全保障问题进行磋商外,应该也包含TPP的交涉和促进目的。因此我想应该有相当多的国民关注TPP的交涉结果。我也是其中一人。然而这次两国首脑却没能就此作出决断。虽然事出有因,但是双方没能在要务上达成共识实是一件憾事,因为美国大总统级的国宾访日并非常有。
关于日美两国的TPP交涉,其立场在开始・参加时期,在个别分野,都因来自于国内的各种压力而产生若干差异。美国在11月的选举期间,议会并没有付与大总统TPA(贸易促进权限),更有来自于特定行业的压力。而日本也似乎被族议员主导的国会决议所束缚。与其说是保护国家利益,不如说是保护既得权益更为确切。各种吸人眼球的主张都以拉选票为目的,从实际情况看来,对消费者,一般国民的体恤,对总论的尊重都对拉选票没有什么作用。重新审视农业问题上一味的保护・拥护既得权益论的时机已经到来,日本农业迎来了利于其成长的,朝着改革・支援改革者方向发展的转机。
无论如何,两国议会的批准是必须的,不过这并非此次两国首脑在要务上达成共识的一大障碍。有人仅仅站在安全保障的角度认为日本取得了外交胜利,这只不过是俗论而已。在我看来,两国交涉保持双方都不满足的火候为佳。站在美国的立场看来,为日本在TPP要务上达成共识的决断力不足而遗憾。奥巴马大总统此行不仅仅是访问日本,还有马来西亚等国,因此日美间在要务上未能达成TPP共识于他来说是件憾事。他的任期还将继续,因此我有点担忧日本在他访日期间,在美味寿司之外的礼遇少了点。现在结果还难以预测,不过我认为如果达成共识只是时间问题的话,日本应该在这次达成TPP共识上展示其一刀两断式的睿智。国家之间的外交虽说不同于商业交涉,但我认为也该权衡利弊,具备点暂抛一味考虑国家利益的忘己利他之精神。(待续)